姫路紹介<仇> 播州皿屋敷 夏の怪談お菊井戸

horror candle

暑い夏の夜に、少しでも涼をとるため昔の人は怖い怪談話に興じていました。姫路には夏のホラーの定番の怪談があります。
歌舞伎や浄瑠璃でも演じられる播州皿屋敷、ご存知の人は多いかと思いますが、実際に起きた事件をもとに作られたお話しなのです。

himeji castle

事件が起きたのは室町時代中期。姫路城主を毒殺しようと、姫路城執権の青山鉄山が画策します。そのことに気が付いた忠臣衣笠元信が、愛人であったお菊を鉄山の屋敷に奉公させます。お菊は鉄山の屋敷で動向を探り、鉄山の毒殺計画は阻止されます。

しかしお菊のこの行動は、鉄山の仲間の町坪弾四朗に気づかれました。以前からお菊を慕っていた談四郎。「自分のものになれ」とお菊を脅しますが、お菊はこれをきっぱりと拒否します。
腹をたてた弾四朗は、お菊が管理を任されていた家宝の毒消しの皿「こもがえの具足皿」を一枚隠してしまいました。そしてその罪をお菊に負わせ、お菊を切り殺し、庭の井戸に投げ込みます。

それから、夜になると井戸の底から悲しげなお菊の声が聞こえてきました。
「一枚、二枚、三枚、四枚、五枚、六枚、七枚、八枚、九枚・・・・・」

お菊が投げ込まれた井戸こそ、姫路城にあるお菊井戸だと言われています。

 

a well horror

 

さて、お菊の死後、姫路城主を暗殺しようとした鉄山一味は、衣笠氏討たれます。そして時の姫路城城主・小寺則職はお菊の事を聞きました。お菊を哀れに思った則職は、十二所神社の中に「お菊大明神」としてお菊を祀ったと言われています。

まだ、現在の姫路城になる前のお話です。

歴史とものの憐れを感じれる「お菊井戸」は、姫路城の中にある上山里と呼ばれる広場で見ることが出来ます。

あなたの感想を選んでください!
  • 興味深い (2)
  • おもしろい! (0)
  • 役に立った (0)
  • つまんない (0)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です